このカンカイは40年以上前から、稚内の水産会社が製造販売をしています。
カンカイといえば、このマークと言えるほど、地元では誰もが一度は目にした事があるお馴染みの珍味です。
ご覧のとおり、カンカイはコマイを干しただけの、シンプルな乾物珍味。
一見地味なその姿は、パッと見ただけでは「美味しそう」とは思えないでしょう。
しかも、カッチカチに干し上げているため、手でネジって折れないほど、本当に硬いんです。
カンカイは稚内で昔から愛されている珍味。今も昔も作り方は大きく変わっていません。
北海道で水揚げされるコマイは淡白な白身の魚なのですが傷みが早いため、ほとんどが一夜干しや珍味などに加工されます。
そんなコマイをしっかり乾燥させ珍味にすることで長期保管が可能となり一年中味わう事が出来るようにしたんです。
完全に干されたカンカイは、ちょっと叩いた位じゃビクともしない硬さに仕上がります。
その硬さは、かなづち代わりに釘でも打てそうな位です。
注)食品なので本当にかなづち代わりには使わないでくださいね。
ひと言「乾燥」と言っても簡単ではありません。
頭と内臓を落としたコマイを乾燥させるのですが、一気に乾燥させてしまうと身の厚い部分と薄い部分で乾燥むらが出来てしまいます。
そこで、乾燥させたカンカイを一度休ませ身の水分を均一にしてからまた干す。この作業を何度か繰りかえすことによってどの部位を食べても同じ美味しさに仕上がります。
もちろんカンカイもマヨネーズとよく合うのですが、まず初めのひと欠片は何も付けずに食べてみてください。
素材から溢れる甘みとちょうど良い塩気が、カンカイの美味しさを引き立てます。
カンカイの本当の旨さはひと噛みでは分りません!
もしかすると、最初のひと噛みでは「味気ない?」と感じてしまうかもしれません。
ただ、そこから2噛み3噛みと噛み締め続けてみてください。
すると、じわりじわり身の奥底から旨みが染み出してきます。
原料のコマイは少しクセがありますが旨みがとても強い魚です。
水分をカラカラに抜いたコマイは旨み成分だけが残り、繊維の1本1本に旨みだけが残っています。
カンカイの特有のややクセの香り。
干し魚ならではの若干クセのある香りですが、珍味好きにはたまらない香りがします。
まずは子供を満足させてから!
お父さんは剥き始めの1本は、思い切って食べるのを諦めましょう。
ひと欠片食べたとしても、子供からの次を待つ声にゆっくり噛み締めることがたぶん出来ません。
晩酌アイテムを取り揃えて!
子供を満足させたら、次はお父さんの番です!
剥きながら、ゆっくり噛み締められるように晩酌アイテムを手元に置いてから噛み始めましょう。
素材の旨み、噛むほどに広がる深みのある味を楽しんで頂きたいので、まずひと欠片は何も付けずにそのまま噛み締めてみてください。
一味マヨにマヨ醤油。
カンカイはマヨネーズとの相性はバッチリ!
剥いたカンカイをグリルやトースターで炙ると、香ばしさがアップします。
剥いた皮もサッと炙ってお召し上がりいただけます。