修道院、というとどんなことを連想しますか?
日本ではあまりなじみがない施設ではありますが、キリスト教が盛んな海外では教会と並んで身近な存在でもあります。
今回は、函館の異国情緒に良く合う「トラピスチヌ修道院」をご紹介します。
修道院の存在
修道院は、キリスト教の修道士が特定の教えにならい、祈りや労働をしながら共同生活する施設です。日本で例えるなら、お寺に住み込んで働くお坊さんのようなイメージでしょうか。修道院は、男子修道院と女子修道院にわかれているそうで、ここトラピスチヌ修道院は「女子修道院」です。
もちろん現在でもその施設は実際に使用されており、修道士さんたちが暮らしている場所でもあります。女子修道院なので、もちろん男子禁制。観光として訪れることができる場所も限られているんですが、その施設の美しさやお土産品(すべて修道士さんたちの手作り)が有名なこともあって人気のあるスポットです。
ここトラピスチヌ修道院の歴史は古く、今から100年以上昔の1898年(明治31年)にフランスから派遣された修道士さんたちによって始まったそうです。
函館の市街地からはちょっと離れていて、交通のアクセスもあまり良くありませんが、近くにバスの停留所もありますし、駐車場もキチンと整備されているので計画さえ立てておけばそんなに行きづらい場所ではありません。周囲には緑が多く残り、施設内にも美しい庭園が整備されていて、気分転換にもぴったりな場所なんです。
先ほどもちょっと書きましたが、ここは今も現役で稼働している修道院です。厳格な規律のもと暮らしているため、実際に生活や働いている姿をみることはできません。ですが、その様子を垣間見ることは可能です。
施設内は、坂の中腹に建てられており、1番下の入り口部分から登って見学することとなります。レンガ造りの建物や庭園、石像、銅像、資料館等が建ち並んでいて、それぞれの役目を果たしています。中でも併設されているお土産やさんは有名で、ここでしか購入できない品や、マドレーヌ(ここではマダレナと呼んでいます)やバター飴、タペストリーなどの記念品が置かれていて、ここもたくさんの人で賑わってるんです。
戒律の厳しい修道院ですから、自分の労働によって生計を立てなくてはなりません。農作業やお菓子やお土産を作ることによって生活の基盤を作っているのです。なんだか、その厳格な姿が浮かんでくるほど、作られたものはマジメにきちんと作られているものばかりでした。
園内を歩いて見る
なだらかな坂形状をした園内は、以外と広いんです。レンガで作られた突き当たりの建物の周りには庭園が広がり、美しい姿を見せてくれています。キリスト教の施設らしく、銅像や石像も多数建てられています。マリア像やミカエル像、テレジア像など、その姿に見とれてしまいそうなものもあったりします。
施設内の一番奥、高台部分にはレンガ造りの荘厳な建物があります。歴史の中で何度か火事に遭っていて、修復されたものにはなりますが、ひっそりと佇むその姿は歴史を感じるものでもありました。
静かな環境の中にひっそりと佇むトラピスチヌ修道院、いかがでしたでしょうか?
高台から一望できる景色も素晴らしいですし、お土産も豊富でこれだけで迷ってしまうコト請け合いです。
修道士さん達は、今日も厳格な生活の中で作業を進めていることでしょう。
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