北海道へ行こう!

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猿払(さるふつ)産の活蒸し若ホタテができるまで

最北の海鮮市場でございます。本日は当店の「活蒸し若ホタテ」ができるまでのお話を少ししたいと思います。

はじまりは、活ホタテの取材から

もうかれこれ10年以上猿払産の活ホタテを直送していただいている取引先。毎年、挨拶もかねて現地に行っております。

白い砂浜のようになっているのですが、実はこちら。もっと近くで見ると・・・


ホタテの貝殻なんです。当店の取引しているところは、ホタテの貝殻が続く白い砂浜のような道の先にあるんです。活ホタテについては下記が取材をしてきたときの様子ですので、よろしければご覧ください。

「活ホタテ」とひとことで言っても色々な活ホタテがあります。活のホタテを水槽でしばらく活かしておいて、お客様が欲しい時に送ったとしても活ホタテ。海から水揚げされたばかりのホタテを直送するという活ホタテ。どれも、活ホタテには変わりはありません。

当店では、漁師さんが活のホタテを水揚げしてから、砂出しをするために水槽で水出ししてから、そのまま出荷をしております。ホタテは待ってくれないので、一度に大量の出荷をしたいというのが本音です。そのため、2kgや4kgなどお客さまに合わせて箱詰めする余裕は正直ないと思うんですが、ここの漁師さんは少し変わりものなので、対応していただけています。

そういう事もあり私たちとしては、こだわりやおいしさの理由を毎年確認するのと、それだけでなくお客様の感想をフィードバックするために、定期的に挨拶に行っているというわけです。

取材での雑談から生まれました

水槽などを見せていただいて、少し雑談をさせてもらっていると、「最近、ホタテが増殖している」という話に。

ホタテが増えるなんて良い事じゃないですか!ホタテがいっぱい水揚げされるんですね!と思ったらそうでもない様子。この漁師さんだけでなく、猿払の町全体のポリシーとしてもっているのが、持続可能な漁業です。そのため、活ホタテも4年以上育った貝しか獲りません。その4年貝がとれる漁場に、2年貝くらいのホタテが混じってくるのです。これが自然発生のしくみです。絵でイメージするとこんな状況です。(へたくそですみません)

海にいるホタテの稚貝が、2年くらい成長すると新しい子供のホタテを産みます。家族で暮らしている状態ですね。そして4年目になると、お父さん、お母さんの成長に伴い、子供も成長するものの4年貝と2年貝が混じっている状態です。そうすると、その子供の貝も一緒に水揚げされてしまうとのこと。できる限り海に戻してはいるのですが、どうしても選別が漏れてしまった子供の貝が出てきてしまうとのことだったのです。

ですが、ほたての加工に使おうという事で剥き身にすると、小さくて剥きづらいのに価格は小さいから安くなってしまう・・・という事で困っているというのがはじまりでした。

「若い」からこその美味しさがある

そんな中、漁師さんから、「剥き身にしないで売れたらいいのに」との話が。

「あっ」

と、漁師さんが電子レンジの容器を出してきて・・・

「やってみる?」

との事。

電子レンジでチンして食べてみると・・・

これは!

若いホタテなので、ホタテの卵や耳が嫌いな人もパクパク食べられちゃうようなクセのなさにビックリでした。

それが、2018年の4月14日の話で、漁が4月の下旬に終わってしまう!ということで、急いで、写真撮影・そしてページ製作を始めたという状況でした。

3日間限りの新商品!?で発売。

製作スタッフがフル稼働で4月20日にプレ販売を経て、生まれたのが活蒸し若ホタテでした。

持続可能な漁業に必要なものは

持続可能な漁業ってすばらしいですよね。ホタテも大きくなった4年貝以外は極力とらない。資源を大切にしながら継続して美味しいホタテを水揚げしていく。これはとても大切で、私たちも食品を残したり、捨ててしまったりしないように大切にしていきたいなと改めて思います。

しかし、今回のような若ホタテが出てきたときに、どうするのか。完璧に分別するのか。それは持続可能な漁業を超えた窮屈な漁業になってしまう可能性もあるなと私は感じます。

この若ホタテを通じて思ったのは持続可能な漁業に大切なのは、しくみではなく、食を大切に思い続ける心だと思います。

作る人が美味しいものを出し続けられる環境で、食べる人が美味しく食べるのが一番持続可能な漁業に大切なことだと思います。

どんなものが水揚げされるかは、残念ながら海に聞いてもわかりません。そんな中で漁師さんたちは、そのときに水揚げされたものをどうやって美味しく食べていただけるかを真剣に考え続けることが持続可能な漁業をつくりあげる唯一の方法だと言います。

漁師の方は、その時に獲れたものを美味しく皆様にお届けするために、いつも工夫されていますので、少しでも私たち最北の海鮮市場も、力になれるようがんばっていきたいと思います。

少し長くなりましたが、こちらが猿払産の若ホタテが生まれた経緯でした。自然が作り出した予期せぬ嬉しい産物です。おいしくお召し上がりくださいませ。

>>北海道猿払産活蒸し若ホタテ貝(3kg箱)

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